木造建築の設計者をお探しの方へ

「SDGs」や「脱炭素社会の実現」といった流れの中で、法の整備も含め、建築も木材の利用を促進する動きが強くなってきました。

様々な用途(事業用の建物)の建築設計・監理の経験があり、二十数年前より既に木造に特化して設計・監理の仕事をしてきた私としましては歓迎するところですが、業界的には、今まで木造の建物といえばほとんどが住宅でした。その他の事業用建物(非住宅建築)は、鉄骨(S)造か鉄筋コンクリート(RC)造で造られてきました。住宅以外の建物を木造で建築することはとても少数派でした。

その理由の一つに、木造とその他の構造(S造やRC造)、住宅とそれ以外の用途の建物では、設計も施工も全く勝手が違うということがいえます。

私自身も、大学を卒業してからしばらく鉄骨や鉄筋コンクリートのビルの設計・監理をしていました。そのあと木造の設計・監理をはじめましたが、全く別の仕事に就いたような気分でした。ようやく木造を理解し、木の特性を生かした設計ができるまでには、時間と労力がずいぶん必要でした。

その為、木造に慣れていない設計者が設計すると、材料の無駄遣いをしてしまったり、強度のバランスが悪かったり、水の処理の仕方(雨仕舞や結露対策)が悪い建物となり、木造の特性を生かせていない建物が出来上がります。

私は『木造に精通していなくても、それなりに問題なさそうな建物が出来てしまうこと』が最大の悩ましい点だと思っています。

施工においても、工事の段取りや材料の手配、気を付けなければならないことに大きく違いがあります。逆に、木造に慣れている設計者や、施工者の多くは、住宅以外の建物の経験が浅いことが多く、事業用建物(非住宅)ならではの法律やルールに疎いことが多いです。

木造の知識がきちんとあれば「無駄に材料を使わなくて良い=もっとコストが下げられた」「もっと材に負担の少ない設計ができた=建物の寿命をもっと長くできた」など多くの利点がありますが、もし木造建築の知識不十分の建物が建っても、残念ながらその是非を依頼主が判断することはほぼ不可能です。

「住宅以外の事業用(非住宅)の建物の経験があり、木造を分かっている人が不足している」との声やご相談が、年々増えています。

そこで、今まで積み上げてきた経験や知識がお役に立てるならと思い、事業用建物(非住宅)のホームページを作ることとしました。

一級建築士事務所やしろ設計室 八代国彦は、木造の設計・監理を専門とする建築家です。
木造で店舗や事務所、幼稚園、倉庫、診療所などの事業用建物の実績もあります。
木造を始める前は、鉄骨や鉄筋コンクリート造で様々な用途の建築の設計・監理に携わってきました。

木造には木造の良さがあります。鉄骨造(S造)や鉄筋コンクリート造(RC造)にもそれぞれの良さがあります。
せっかく木造で建てるなら、最大限木造の特性を生かした建物を一緒に造りませんか!

やしろ設計室は「木造の良さ」を最大限生かした建築をお手伝いいたします。お気軽にご相談ください。